呼魂太鼓

呼魂太鼓は千葉県柏市を中心に活動をしている和太鼓集団です

TEL:04-7139-4183


〒277-0005 千葉県柏市柏228


  

〒277-0072 千葉県柏市つくしが丘1-14-6(本部)

楽曲紹介
紅竜昇天(作曲:吉田明弘)
 成田山よりも古く1200年以上の歴史を持つ紅竜山東海寺は、柏市の布施、茨城県との境を流れる坂東太郎こと利根川のほとりに建つ。関東三弁天の一つで、「布施の弁天様」として親しまれている東海寺は、小林一茶がよく訪れたことでも知られ、歴史的な文化財も多い。この布施弁天に伝わる紅竜伝説を基に創作したのが「紅竜昇天」である。

 曲は、紅竜が現れ、村人達のお囃子にのって、風を起こしながら天高く舞い上がって行く様を表現します。

 この曲を屋外で演奏する時は、不思議と雨が止むことが多いという、「呼魂太鼓」の代表曲です。

打弾(作曲:吉田明弘)
 「ダダン」という響きで始まり、語るような大太鼓のソロは、一転して激しい刻みのリズムに変わります。大太鼓、鉦、チャッパ、締太鼓の掛け合い、そして全合奏。最後は全てが一丸となって「ダダン」という響きと共に曲を閉じます。太鼓の響きとその醍醐味を、理屈抜きで楽しんで頂きたい曲です。

大利根激流太鼓(作曲:吉田明弘)
 この曲は、独特な打ち方をします。この曲の為だけに考案した打ち方は、世界で唯一の打ち方で見る人の目を引きますが、4人の奏者が一体になり、バチさばきとアンサンブルによって利根川の流れの激しさを表現します。見る人だけでなく、演奏する人にも人気のある曲です。

生駒姫(作曲:吉田明弘)
 信州は佐久の望月に伝わる民話を太鼓の曲にしました。静かに始まり、静かに終わる異色作です。

『信州佐久の望月城に姫が生まれました。同じ日に美しい月毛の馬が生まれました。その馬はたいそうな名馬で、姫の生まれた日にこのような名馬が生まれたことを喜び、姫を生駒と名付けます。

 やがて姫が十三の春を迎えると、今日の都から、姫を今日へ上がらせよと使いの者がやってきます。すると急に月毛が原因不明の病気になってしまいます。なんと月毛は馬の身でありながら姫に恋していたのです。それを知った姫は、月毛を捨てて京へは上がれぬと言います。

 困り果てた殿様は、月毛に「四つの鐘(午前10時)から九つの鐘(正午)までの間に、領内を3度かけめぐる事ができたなら姫をやろう」と言います。出来るはずの無い難題を与え、あきらめさせようとしたのでした。

 しかし、姫を思う月毛は、四つの鐘と共に信じられない速さで走り出します。

  「このままでは走りきってしまう。
     走りきらぬうちに鐘を打ってしまえ!」

 時刻よりも早く打たれた鐘を聞いて、絶望した月毛は谷底へ身を投げてしまいました。その時から、姫の姿も二度と見ることは無かったということです。』

雷槌(作曲:吉田明弘)
 独奏曲。太鼓の音色の豊かさを追求した曲。目を閉じて聴いていると、2,3人で打っているように聴こえる事がある。この曲には次のようなテキストがある。

『夕暮れに利根川の堤にたたずむ
 遠く雷鳴が聞こえる
 耳を澄ますと、どこかでお囃子の音が・・・
 目を閉じると、雷鳴とお囃子が入り交じり綾をなす
 しばし音の幻想に身を委ねる

 ・・・ふと気付くと、辺りはしんとして
   目を開くと、濃い藍色の彼方へと
   音は吸い込まれてゆく
 ・・・何という静けさ・・・       』

鬼太鼓(作曲:吉田明弘)
 白鬼,赤鬼,青鬼が大太鼓を打ち、黒鬼がチャッパで後ろを固めます。鬼瓦などに見られるように、日本における鬼は、単なる魔物ではなく、逆に神の化身として災厄を払う守り神としての意味を持ちます。ここで登場する鬼も守り神です。最近、鬼などを見てもて平気な子供たちが多い中、たまに泣き出す子がいると、ホッとしたりするのはなぜでしょうか。

祝い打ち(作曲:吉田明弘)
 お神楽などで使われる道化面をかぶり、締太鼓や鳴り物をバックに3人の打ち手が、おかしな仕草をしながら大太鼓を打ちます。見た目の軽快さとは逆に、打ち手にとっては結構きつい曲で、人を笑わせることは大変エネルギーの要ることだと思い知らされます。しかし、お客さんがお面と同じような顔になってニコニコしているのを見ることが(実は打ち手もお面と同化しています)、この曲を演奏するときの一番の楽しみです。

板東太郎水車(作曲:吉田明弘)
 組曲「坂東太郎」という構想が以前から有り、その序曲として作ったものですが、肝心の中身がなかなか出来ず、単独の曲として演奏しています。バチ投げをしながら太鼓を打つという結構難度の高い曲です。一度もバチを落とさずに演奏し終えましたら、拍手ご喝采!

早打ち(作曲:吉田明弘)
 「日本太鼓」という盆踊りの曲に太鼓をアレンジして付けたのが最初で、その中心部分だけを太鼓だけで演奏するように作りかえました。揃い打ちで、3回同じものを繰り返しながら徐々に早く打ち込んでいきます。

祭太鼓(作曲:吉田明弘)
 盆太鼓のリズムで構成した曲です。一番と二番は跳拍子(私が始めた呼び方ですが、時計の様な等間隔の拍動を平拍子、スキップの様に弾んだ拍動を跳拍子と呼びます。跳拍子は、ジャズのスィング、ロックのシャッフルビートに相当します)でも演奏でき、それぞれ単独でも組み合わせでも演奏可能。組み合わせ方と拍子とで10通りの演奏が出来ます。

 一番は、盆太鼓の一番基本的な3種類のリズム、二番は、さらに3種類を加えた6種類のリズム、三番は、平拍子のみに使われる2種類のリズムを加えた8種類のリズムによって作られており、道場では、これを順番に習得することで、盆踊りに必要な基本8種のリズムを習えるようになっています。一&二番の跳拍子、一&三番の平拍子、二&三番の平拍子は面白いです。

競い打ち(作曲:深田俊博・加藤健一、補作:吉田明弘)
 「呼魂太鼓」の師範二人がまだ若手で勢い盛んな頃、勢いで押して行くような曲をと言って作った曲です。締太鼓を付け、構成を整えるとすばらしい曲になりました。二人がいかにも良きライバルとして競い合っている感じが伝わってきたので「競い打ち」と名付けました。気持ち良く打って、気持ち良く聞いて頂ける曲です。

巴打ち(作曲:吉田明弘)
 よく太鼓の面に渦巻きのような模様が描いてあるのは、三つ巴の紋。水の波紋の様に、太鼓の響きがどこまでも拡がって行くようにという願いが込められていると云われています。この曲では、4人(跳拍子)又は5人(平拍子)の打ち手が、一つの太鼓を交代でぐるぐると回りながら打ち込んでいきます。見ていて楽しい曲です。

紅竜囃子(作曲:吉田明弘)
 「紅竜昇天」の中のお囃子の部分を、パレード用にアレンジしたものですが、曲の途中に三本締めが入ります。アンコールに演奏することが多いのですが、観客を巻き込むという「呼魂太鼓」の特徴が一番出ている曲で、最近は打ち手も観客もこの曲をやらないと終われません。海外でも人気のある曲です。ちなみに15周年記念公演のテーマは「紅竜囃子に誘われて」でした。

弁天囃子(作曲:吉田明弘)
 毎年1月2日の午後に、布施弁天(紅竜山東海寺)で奉納太鼓を打ちます。そのオープニング用に作曲したものですが、曲の中心はそれぞれの打ち手の即興です。「テンツクテケスクテンテンドンドン」という囃子にのって、芸能の神様でもある弁天様に太鼓を奉納する喜びを込めて、自由に、楽しげに打ち込みます。

太陽囃子(作曲:不破主水・吉田明弘)